「太極拳を深める!陳微明の『太極拳術』」のご購入ありがとうございます。
こちらでは読者のための以下コンテンツがあります。
◆デジタル・ペーパーバック第2版
2023年1月1日発行。
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背表紙の帯に、「日本致柔拳社公認」を追記。
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はしがきに日本致柔拳社公認の旨と謝辞を追記。
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「太極拳論 陳微明注」の章の頭の解説を修正(以下修正版)
(省略)~解釈とは異なります。
『太極拳論』は王宗岳によって作られました。武禹襄の『太極拳論』と呼ばれるものは、正確には王宗岳の『太極拳論』『十三勢歌』に対する武禹襄による解釈となります。そのため本書で武禹襄の『太極拳論』と言われている文章は、書籍によりまちまちですが『太極拳解』『十三勢行功心解』などと呼ばれ、「解」の字が付けられていることが多いです。
(修正前)まず腰を折ってこれに力を加えるようなものである。
(修正後)まずその力を挫くように力を加える。
(修正前)気が旗となり、腰は軍旗となる。
(修正後)気を旗となし、腰は軍旗となす。
(省略)~に近い(岩波文庫『老子』(蜂屋邦夫訳注))。
深謀遠慮というと少しネガティブな言葉に聞こえますが、「微を明らかにする」とは四書の『大学』で言われる八条目の「修身(身を修める)」のための「格物致知」も表していると考えます。格物致知とは「物事の道理や本質を深く追求し理解して、知識や学問を深め得ること」です。太極拳は修身のための行でもあります。『大学』には、「物格(いた)りて后知至(きわ)まる。知至まりて后意(い)誠(まこと)なり。意誠にして后心正し。心正しくして后身修まる。」と身を修めるための段階が示されています。物事の微を明らかにするという初心を忘れないようにという謙虚な心が伺えます。